杖(つえ)
転ばぬ先に杖を使うのも方法
膝の痛みがひどく、歩くのが辛いならば、杖を使うのも一案です。杖をつくことで体重を3点で支えるため、膝への負担が減り、歩行が安定するので転倒防止にもつながります。
杖の使い方は、痛みがない側の手で持ち、ひじが30~40度の角度になれば、ちょうどよい長さです。長すぎたり短すぎたりすると不安定になり逆効果です。杖をつく位置は、痛みがない側の足先の15cm前方でさらに横に15cmくらいの位置です。痛む側の足と、反対側の手で持った杖を同時に出し、杖にやや体重を預けるようにして歩きます。階段を昇るときには、①杖、②痛くない側の足、③痛い側の足の順に、降りるときには、①杖、②痛い側の足、③痛くない側の足の順に出します。雨の日はすべらないように歩幅を狭めます。杖の先端や靴底にすべり止めをつけると安心です。
杖の型も、ステッキ型よりもT字型のほうが安定するので、痛みが強い人はT字型を使うのが良いでしょう。また、歩行のバランスが悪ければ地面につく部分が3~4本に分かれたタイプがより安定します。素材も、カーボン製や木製、アルミなどの金属製などいろいろあり、旅行などに便利な折りたたみできるタイプもあります。治療中の方は、医療用具として、医療機関の理学療法士に相談して選ぶのがおすすめです。
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